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YOKOHAMA |
横浜-金沢文庫・八景 |
KANAZAWA |
| 友人・知人の皆さんからの寄稿を紹介させて頂きます。 |
(寄贈)「SARSの教訓」 中島さん 2003/7/27 |
| 北京駐在中に知遇を得たもと通信社の敏腕記者Nさんの最近のメール発信(日中関係学会の会誌に投稿したもの)を転載することの了承を得ました。 |
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「SARSの教訓」 広東から香港、さらには北京を中心に猛威を振るった新型肺炎SARSの波も、一応の制圧といえる段階に至った。 あれほどの事態を迅速にひとまず抑え込んだのは,北京での強引ともいえる隔離政策が奏効したためだ。 恐らく市民の間では不満も強いだろうが、これ以外の方法では早急な解決はできなかった。 中国政府の果断な対策がひとまず成功したといえる。 また専門家によると、中国は建国後,多くの伝染病,風土病を克服してきたが、 経済、医療水準が低い段階では特に予防医学の普及が最良の方法だった。 下部組織も強い。今度も外で見ているより過去の経験がうまく生かされているのだろう。 ただ伝染病の専門家は当然ながら、まだ楽観していない。 今年の冬場に再発するのを警戒すべきとの見方が多いという。 どこに病気が潜んでいるかは明らかでなく,当分注意が必要なことはいうまでもない。 広東がルーツとされる病原ウイルスの犯人探しも大事だが、すぐには解明されそうにもない。 当面は普通のインフルエンザかSARSなのかを見分ける簡便な検査方法、さらにはワクチンが開発されないと本当には安心できない。 ウイルスの正体について世界中の専門家の提携で迅速に特定できた前例から,国際協力で予想より早いワクチン開発の成功が期待できるかもしれない。 今度の事態で最大の問題は,中国には初めの段階で情報を速やかに内外に公示する考え方がなかったことだ。 SARSが発生したのは昨年11月という。未知の病気だけに,ある程度の遅れは理解できる。 だが世界保健機関(WHO)の追及で,患者数などが不十分ながら広東省で公表されたのが2月11日,その後の協力も遅かったようだ。 3月初めから全国人民代表大会が開催されることが影響していたという。 病気は2月下旬に香港の病院に入院した広東省の医師から香港で一気に蔓延し,ベトナム,シンガポール,カナダのトロント,台湾さらには他の国々へと次々に広がって行った。 被害の大部分は中華世界である。医療関係の被害が多いのは何とも痛ましい。 中国当局がもっと早く情報を開示していれば,感染者や死者をずっと少なくすることができたはずだ。 香港が受けた大被害はもちろん、経済全体に対する打撃もはるかに少なかっただろう。 江沢民前政権より報道の自由の拡大に熱心とみられた胡錦涛政権のスタートから,情報の遅れにより大きな被害をもたらしたのは残念だ。 北京では対応のまずさの責任を問われ、衛生相と北京市長が解任された。北京が問題なら広東省首脳の責任はどうなのか。 SARS情報が本格的に開示されるようになった直接のきっかけは、一人の元軍医が米誌タイムに内部告発したことと伝えられるが、これでは国際化の波に乗ろうとしている中国にしては情けない。 中国政府は情報開示に関する経過を明らかにすべきだろう。 またその後、逆に言論統制の強化といえる兆候がみられるのはどうしたことか。 しかし、北京での迅速な対策と並行して、WHOとの協力も急速に改善され、国際的に、この手強いウイルスに取り組む体制が出来上がりつつあるという。 マイナスの教訓とともに、こうしたプラスの面を生かして、国際社会と中国との接点を広げて行ってほしい。 |
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